道志川釣行 〜マイファーストフィッシュを求めて

Egnath

2020年03月24日 18:00

プロローグ



「うおっ、マジ、かかった〜!!」


3月初旬。
その日、私は湯川屋で初めて遊漁券を買い、真っ新な釣り具で、早朝からキャスティングを繰り返していた。

人生初の渓流釣りである。


しかし、自己流で竿を振り回すも、バイトどころかチェイスの気配もない。ポイントも知らず、いきなり単独行なんて無謀だったのか。

夕刻が近づき、心が折れはじめたその時、


突然のヒット!


夢中になってリールを巻く。グイッグイッと、魚がのたうちまわって抵抗する。

魚も必死だが、こっちも必死だ。
パニくって、腰に付けたタモ網を使うことなんて全く思い浮かばず、魚を強引に陸地に引き揚げた。

そして跳ね回るヤマメを捕らえようと、
手を伸ばした瞬間、



ビチッビチビチッ、ドボン!!

あーーー!!!


素人アングラーに捉えられたヤマメは、最後の抵抗を成功させ、道志川に飛び込んでいった。

こうして、初釣行でファーストフィッシュゲットという私の野望は脆くも潰えたのだった……





のだが…


およそ1週間後の3月20日。


あの時の悔しさを晴らすため、連休初日に、

妻子を捨て置いて、

道志の地に再び戻ってきた。





photo by へりさん

マスターしくと一緒に(爆)





リベンジなるか?


AM6:30入渓。

前回はYouTubeとSNSで得た知識だけで頑張ったが、今回は生身の頼れる先輩がいる。

しくさんに改めて道具の使い方や、魚がいるポイント、キャスティングのコツを教えてもらいながら、ウェーディング。


なお、渓流釣りを始めるにあたり、釣り道具一式の選定はしくさんとジュウシンさんにアドバイスを依頼した。

そして、アドバイスをもらった中でコスパの高いものを採用したところ、結果的にリール・ロッド以外の装備は、ほぼ「しく仕様」の完コピになった。

現地に来て初めて、おっさんの双子コーデは思いの外に恥ずかしいことに気づいたが、もう手遅れだ。

クローンと笑わば笑え。ただ実戦的には教える方も教えられる方も、簡単で良い(笑)

お揃いのプロックスのウェーダーを来て、渓流を遡上してポイントに辿りつき、キャスティング開始。


しかし、放流直後のタイミングで簡単に釣れるかと思いきや、魚の気配がない。

30分ほど経過し、焦り始めたその時、
いきなりフィッシュオン!

しかし、背中に付けたタモ網が取り出せないっ!
モタモタしてたところ、すかさずしくさんが飛んできて取り込んでくれた。


「良かったねー、すごいデカイじゃん!」

ファーストフィッシュは何と25センチもある大物。

あっさり釣れ過ぎて実感が湧かないが、私よりもしくさんが喜んでくれたおかげで、ジワジワ嬉しさがこみ上げてきた(笑)



しかし、その後が続かない。

私が苦戦してる横で、しくさんが立て続けに釣り上げていく。


流石、我がマスター。

これまで、「エアフィッシングキング」とか呼んでて、スマン(爆)




何回かバラした後、再びしくさんの「タモ網サービス」(爆)もあり、なんとか2匹目を釣り上げたが、20センチ満たないサイズだったので即リリース。




午前の釣りを終えたところで軽い昼食。

ここまでで釣果は、しくさん5匹、私1匹だったが、家族4人には足りないだろうからと、休憩の間になんと3匹分けていただいた。

ホント何から何まで感謝の言葉しかない(笑)。


お昼休憩を挟んで、再びチャレンジ。

しくさんは良型をまた1匹釣り上げたが、私はBOSE。

やがて、1泊予定でテント設営に向かったしくさんと別れ、単独行に。


最初の1匹はサポート有りで釣り上げたが、やはり何としても独力で釣り上げたい。

ポイントをひと通り回り、この日、最初にキャスティングした場所に狙いを定める。

午前に貰ったアドバイスを思い出し、ダウンクロス気味に遠投を繰り返す。

夕刻が迫り、焦りを感じつつも粘っていると、
再びフィッシュオン!!

バラさないようひと呼吸おいて慎重に巻き上げ…

タモ網を差し出して何とかキャッチ!


うおっ、 デカイ! !!

ヤマメ(山女)と言えば可憐なイメージだが…
ギョロっとした目付きに、しゃくれたようないかつい口元、そして朝の大物ヤマメよりさらに大きな体高。

迫力満点のヤバい見た目に「アントニオ」と心の中で名付け、これにて納竿。

笑いを噛み殺しながら、休憩していたしくさんに報告し、メジャーで測ってもらったところ、何と27センチの超大物だった。


できれば、一泊して翌日も釣り三昧したかったが、日帰りのつもりだったので泊まりの用意がない。改めて感謝の言葉をしくさんにかけ、後ろ髪を引かれながらも道志を後にした。




ということで、
2020年春から始まった我が釣り活動。

マスターしくとマスタージュウシンに支えられ、初釣行で為し得なかった「ファーストフィッシュ」を釣り上げることができた。

そう、クローンの逆襲である(爆)


あまりに順調過ぎて、釣り沼にドボンとハマるしかない!という感じだが、この世界には、最初に釣った魚ほど大きい魚に出会えないというジンクスがあるらしい。

今シーズン、諸先輩の予想を覆せるよう頑張ろう(笑)


至れり尽くせりの接待釣行を行ってくれたしくさん、道具選びを手伝ってくれたジュウシンさん、この場を借りて御礼申し上げます。

近日中にまた道志で釣りしましょう!(笑)



エピローグ



帰宅後、早速ヤマメ達を自分で捌いて塩焼きにしてみた。


川魚を捌くのは初めてだったが、ハサミを使えば意外と簡単。

魚専用グリルでじっくり焼いたそのお味は…

うん、美味!

家族全員で1匹ずつ頂いたが、どれも大型で食べ甲斐あり。魚好きの家族に感謝され、親父の沽券(←まだあるのか?)も保たれた幸せな釣行となった。


おしまい。


しくさんの釣行レポはこちらから→少人数ファミリーキャンプ入門「ラブレター from ピロさん」









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